〈5年目〉
患者さまに寄り添う看護を目指して
イムスグループの専門学校を卒業後、この病院に新卒で入職しました。就職先は、実家から通勤できる6つのほどの病院を見学しました。その中でも、病院全体の雰囲気が一番良かったのがこの病院で、ぜひ働きたいと思い入職を決めました。
急性期を希望したのは、脳外科病棟への実習がきっかけでした。「脳のこの部分が障害されているから身体のこの部分に症状が出る」という、脳疾患特有の関連性がすごく興味深く、脳領域の看護を学びたいと思うようになりました。
現在は業務で時間に追われる毎日ですが、実習のときからずっと抱いていた「患者さまに寄り添いたい」という気持ちを忘れず、大切にしていきたいです。
急性期病棟は、まれに20代や30代の患者さまもいらっしゃいますが、ほとんどが高齢の患者さまで、長い方で3か月ほど看護します。入院期間中、看護師としてどうしたら患者さまに真の意味で「寄り添う」ことができるのか、常に考えながら看護することを心がけています。自分でもそのような看護ができるようになったと実感したのは、1年目の最後のあたり、ようやく日々の業務に余裕を感じ始めた頃です。この5年間の間で、特に印象に残っている患者さまとの出会いがそのきっかけでした。
この患者さまは、今まで何不自由なく料理したり、掃除したりと普通の生活をされていた方でした。そんな方が、突然手が自由に動かせなくなってしまい、ご本人もなぜこんなことになったのだろう……と悲観的になり、涙を見せることもありました。私は、受け持ち以外のときも時間を見つけて声をかけました。すると、徐々に患者さまからもお話しされるようになり、笑顔も見られるようになったのです。「これだけ動けるようになったのよ」と、嬉しそうに報告してくださり、大変なリハビリでも諦めなかった患者さまの頑張りに、心を打たれる思いでした。
患者さまには、疾患やご自身の状況、ご家族などへの思いなど、一人ひとり違った背景があります。今までできたことが急にできなくなって、自分の存在価値まで見失ってしまうことさえあるでしょう。私は看護師5年目で、まだまだ未熟な部分はありますが、看護師として患者さまを一番近くで見ているからこそ、さまざまな思いや気持ちに寄り添っていける看護を目指していきたいです。
「苦手だった脳の分野を克服したい」
目標だった回復期の看護を勉強中
「私が目指す看護」を学べる環境
脳領域は難しいけれどやりがいある
互いにフォローし合う優しい職場