先輩インタビュー
家族のように関われる看護師を
めざしています
私は学生時代、実習で経験した脳神経外科が一番楽しかったので、脳外単科の病院への入職を希望していました。就職先を決める頃に、学校の就職指導の先生から脳外科がある病院のパンフレットをいくつかいただきました。その中から自分にしっくりきた施設を選び、パンフレットのほかにもInstagramやYouTubeを見てみたところ、当院に「働く環境の雰囲気の良さ」を感じました。
かねてから「人間関係が良くないと仕事は続かない」と思っていたので、雰囲気は重点を置いて考えていました。ただ、コロナ禍で見学できる機会もなく決めたため、入職時に初めて当院に足を踏み入れたということ、地方からの就職で実家から離れての生活と不安が大きいスタートになりました。
土地勘がないので、初出勤を前に何度も通勤のシミュレーションと練習を行い当日に備えたりもしました。実際の生活は寮住まいとなりましたので、先輩や同僚も暮らす場所での生活は、とても安心できると思っています。たまたまですが、同じ病棟の先輩が隣の部屋なので「何かあったら行きます!」と約束させていただいています。
現在は回復期病棟に勤務しています。希望を出すときは迷っていましたが、急性期で慌ただしく働くよりも自分のペースで働く方が性格的にも向いていると思い、回復期を選択しました。回復期の患者さまは脳の疾患だけではなく、高齢者が多いため認知症や他の基礎疾患をお持ちの方も多く、脳疾患以外でもさまざまな疾患に対するケアを行っています。
会話ができない方でも「瞬きで読み取る」こともありますし、構音障害のため話したくても難しいという方には筆談でコミュニケーションをとることもあります。反応がよくないケースでは、話しかけることで日中の覚醒を促し昼夜のリズムを整えるようにするなど、患者さまそれぞれに応じたケアを行っています。回復期の患者さまは退院後の生活も重要になるので、看護師と医師間で情報を共有し、その方やご家族にとって最善の選択ができるよう、さまざまな方向性から考えるようにしています。目指すのは「家族のように関われる看護師」です。
初めてのことばかりで始まった看護師生活ですが、今は私自身が先輩という立場になっています。私が新人の頃には、先輩方が忙しいにも関わらず丁寧に一緒にやり方や手順を確認していただいたことで、看護師としての基礎が習得できていったと思っています。かつては先輩方がそうしてくださったように、私も新人さんに対して、分からないことがあればいつでも聞きにきてもらえるような雰囲気づくりをしています。